お香典袋の表書きは“御霊前”と“御仏前”、どちらが正しいの？

お葬式に参列する際、「お香典袋の表書きは“御霊前”と“御仏前”、どちらが正しいの？」と迷われる方は多いのではないでしょうか。実はこの2つには明確な違いがあり、宗派や故人が亡くなってからの時期によって使い分けが必要です。

まず、「御霊前」は故人の霊前にお供えするという意味があり、一般的にはご逝去から四十九日（忌明け）までの通夜・葬儀・法要などで用います。
一方、「御仏前」は故人が仏様になった後に供えるという意味があり、四十九日（忌明け）以降の法要や年忌法要で使用します。
つまり、多くの宗派では葬儀の場では「御霊前」、四十九日以降は「御仏前」が基本です。
よって四十九日の法要も「御仏前」で用意することが基本です。

ただし、例外もあります。浄土真宗では、故人は亡くなった瞬間に仏になると考えられているため、通夜・葬儀の段階から「御仏前」を用いるのが一般的です。また、神道の場合は「御玉串料」や「御榊料」、キリスト教では「お花料」「献花料」など、それぞれの宗教に合わせた表書きが用いられます。

実際のお葬式では、宗派がわからないまま参列するケースも多いと思います。そのような場合は、浄土真宗を除き「御霊前」で用意すれば大きな失礼になることはありません。特に会社や団体からの香典では、事前に宗派を確認しておくとより丁寧です。

表書きだけでなく、香典袋そのものにも注意が必要です。黒白または銀の水引がかかった不祝儀袋を使用するのが基本で、派手なデザインは避けるのがマナーです。

最近は直葬・火葬式や家族葬が増えており、受付といった形をご用意しないお葬式もございます。
その場合は、式場にいる葬儀社のスタッフに聞き、喪主様に直接お渡しすることもございます。

お香典は、故人やご遺族へのお悔やみの気持ちを丁寧に伝える大切なものです。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　迷ったときは、遠慮なく葬儀社にご相談ください。お葬式やマナー等に関して困ったことがある場合は、お気軽にお問合せください。
宗派や地域の風習に沿った正しい形でご準備いただけるよう、創業から104年を迎える弊社がサポートいたします。